地震や台風、老朽化などで倒壊する危険性のあるブロック塀の撤去に対して工事費用の一部補助を行っている二宮町は、通学路に指定されている私道に面するブロック塀を補助の対象に加えた。最大20万円を交付する。
2018年6月に発生した大阪府北部地震では、子どもの見守りに行く途中だった高齢者と登校中の児童がブロック塀の下敷きになって亡くなる事故が起きた。ブロック塀の倒壊は人命に関わるほか、災害時における避難や救助活動に支障が生じる恐れがある。大阪府での事故を受け、全国の自治体は学校や公共施設のブロック塀の安全点検を実施。民有地の危険なブロック塀についても撤去や改善を促すため、県内市町村の多くが工事に補助金を出している。
二宮町では19年1月に補助制度を開始。公道に面する個人所有のブロック塀の撤去や塀の高さを60cmより低くする工事に、工事費の2分の1以内の金額で10万円を上限に助成してきた。ブロック塀が通学路に面している場合は、補助率を9割まで引き上げ、最大20万円を交付。災害に強いまちづくりを進めようと、今年4月から要件を拡大し、通学路になっている私道も含めた。
万年塀と呼ばれる鉄筋コンクリート製の塀、石やレンガ積みの塀も対象となる。着工前に交付申請をすることなどが必要。22年度は13件の募集枠を設け、12月まで申請を受け付ける。「ブロック塀の管理は所有者に責任がある。劣化が激しい塀の安全対策に補助金を活用してほしい」と町の担当者は話す。問い合わせは都市整備課【電話】0463・71・5956。
大 磯 町
大磯町では、緊急輸送路に面する危険なブロック塀の撤去・改修工事に最大10万円を補助。通学路に面している場合などは15万円を上限とする。5月上旬から交付申請の受け付けを開始し、今年度の募集数2件に対してすでに1件の申請があったという。問い合わせは都市計画課【電話】0463・61・4100。
中 井 町
工事費の2分の1まで30万円を上限に補助する中井町。塀の高さや厚さ、控え壁の有無など、まずは町のホームページに掲載されているブロック塀のチェックポイントを参考に自宅の塀を点検するよう呼びかけている。不適合な箇所がある、著しい劣化が見られるなら、町地域防災課へ相談を。専門家による無料の危険度診断を受けることができる。問い合わせは同課【電話】0465・81・1110。
大磯・二宮・中井版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|