ラディアンで門下生と書道展を開く 戸田芳扇(ほうせん)(本名 暎子)さん 二宮町在住 71歳
内面磨きで人生も輝く
○…自宅や児童館、障害者の就労継続支援施設、ラディアンで開かれているサークル「彩書の会」で書道を教えている。今秋の9月14日(水)から18日(日)まで門下生と書道展を開く。小学生から年配者まで生徒は約70人。師範級の門下生とともに二宮と中井、平塚にある高齢者介護施設4カ所に赴き、ボランティアで書の指導も行っている。「ご年配の方々は、字そのものに生き方や人柄が表れています。ここ(施設)では私も人生勉強をさせてもらっています」と話す。作品展では施設のお年寄りの書も併せて展示する予定だ。
○…周囲から請われて27年前に指導を始めた。町の書道講座や婦人会書道部の講師としても活躍。当時小学生で大人になった今でも教室に通う教え子も少なくない。「一つのことを長く続ければ、自分にプラスになる。『道』のつく稽古や修練は人生の道を教えるものでもありますから」と語る。日頃から気分にムラを出さず、師として常に同じ雰囲気で生徒に接する。「ウチの庭は狭いけれど、心の庭は広くしていたい」。華道の先生で、茶道の心得も。「今日まであるのは、素晴らしい生徒がいてくれたのと家族のおかげ」という。
○…東京は下町の本所に生まれた。5人兄弟姉妹の真ん中。テキパキと用をこなす母姉とは対照的におっとりした子だったそう。小学4年の2学期まで信州に疎開。「長野の学校は卒業しなかったのに、同窓会へは堂々と参加しているの」。仲間との絆は大切に続く。
○…朝起きると45分間のストレッチ。「私、体が柔らかいのよ」と、畳の上でバレエダンサーのように前後に開脚してみせる。社交ダンスを嗜み、ママさんバレーと水泳に打ち込んだ経験も。「健康で多少の自由があり、毎日やれる仕事があってとても幸せ。周りの人に恵まれたことに感謝です」。飾らない人柄でそう言い切る笑顔と自信の輝きは、心の庭を綺麗に手入れしている賜物だ。
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