『おだわらグリーンマップ』の製作担当を務めた 村越 寿代さん 市内新屋在住
学びの姿勢 いつまでも
○…「感無量ですね」と出来たてのマップを手にホッと一息つくのは、小田原初の試みである「グリーンマップ」の製作者。環境再生プロジェクト検討委員としてフィールドワークをする中で「地域ごとに環境への課題や取り組みの違いに気づいた事がきっかけだった」と振り返る。「地域の特色が一目でわかるような何かがあれば」。アイデアを求めインターネットで検索を重ね、辿り着いたのがこのマップ。「初めて存在を知った時『これだ』と思った」と、すぐさま作成を提案した。取材をしては書き込み、また現場へ足を運ぶ…。日を追うごとに協力者は増え、白地図は色とりどりに染まっていった。
○…岡山県出身。小1で体験した海外生活以外、嫁いでくるまでずっと関西で過ごした。生活スタイルや将来の夢に何かと影響を受けたのは、地球物理学の研究者である父からだった。幼い頃から川や森の中、全く言葉の通じない外国…沢山の所へ連れ出し、多くの刺激を与えてくれたという。「好きな事を学べて社会に貢献できる…そんな生活っていいな」。幼い頃の憧れをずっと温め高校、大学へと進学。「理系・文系を繋ぐ架け橋が必要」という両親の声を受け、あえて苦手な文系、未知なジャンルの法学の世界へ飛び込んだ。
○…卒業後は院へ進み、現在も在学中。今専攻にしているのが環境法だ。公害対策や解決法など、身近な環境問題を”法”という切り口で研究している。論文執筆のために大学のある京都まで月に1、2回通学する生活を送る。「海の表情は違うけど、温暖な所も故郷に似ている」という小田原に住んで2年。休日には箱根の温泉や小田原のスイーツのお店を巡るなど、少しずつ第2の故郷にもなってきているようだ。今後の展望を聞くと「いずれ大学のポストに就けたら」とはにかんで答える。小さな頃から追いかけてきた夢は、父とは違う分野で今、花開こうとしている。
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