小田原版 掲載号:2011年8月27日号

9月11日の東日本大震災復興支援イベントで演奏を披露する

林 英哲さん

太鼓奏者 59歳

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見せつける「音楽」の底力

 ○…この半年、どれだけの人が音楽の力に勇気づけられてきたことだろう。しかしアーティスト自身は、自らの無力さに落ち込んでいたというのは意外だった。「生産的な仕事でもないし、瞬間風速の元気は与えられても、(被災した人々の)明日からの生活は何も変わらない。何だか情けない感じがしてね…」と俯いた。生きていくことすら間々ならない状況で、音楽が果たして必要なのか、自問自答を繰り返していたのだ。

 ○…震災から1週間。開催も危ぶまれていたオーケストラとの共演は、予定通り行われた。会場は奇しくも阪神大震災で壊滅的な被害をこうむった西宮。復興のシンボルとして建てられたホールだった。太鼓を打つ子どもたちを歌った曲を「被災地の子どもたちのために」と演奏。会場は感動の渦に包まれた。音楽がくれるこの感動が、被災地復興を願う心を触発し、直接だけでなく間接的な支援の輪となっているのではないだろうか。まさにこれこそが「音楽の底力」だ。

 ○…和太鼓を世界に広めた第一者。世界を股にかけて活躍を続けているだけに、東北で演奏会を心待ちにしているファンも多いはず。「(被災地の)復興が進んで、被災地の受け入れ体制が整った頃、激励にいければいいな」。東北の町に、復興を祝う太鼓の音が轟く風景を見つめるように、目を細め、優しく微笑んだ。

 ○…小田原城本丸で行われる震災復興支援イベント。観光協会からの打診に「喜んで参加させていただきます」と快諾した。自身、小田原での演奏は4年ぶり。イベントでは相洋高校の和太鼓部や小田原北条太鼓の会と一緒に舞台に立つことから、彼らへの特別指導も行っている。本番まであと2週間。生徒たちへの指導にも力が入る。当日は阪神大震災の復興式典で、1000人で叩ける曲として作曲した「千の海響」を彼らと一緒に演奏する。小田原から復興の波動を届けるために…。
 

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