台風15号 スポーツ広場また冠水 市内各地に爪跡残す
台風15号が本州に上陸した9月21日、酒匂スポーツ広場は今年も被害を受けた。
同広場は昨年に続き酒匂川の増水により冠水。フェンスが破損し土砂が流出、アスファルトが断裂するなど、使用できない状態になった。今年は対策としてプラスチック製だったフェンスを鉄製のものに変更、流木などが引掛かり流されてしまう原因になったネット類は増水前に巻き取り、サッカーのゴールポストは高台に引き上げられた。市スポーツ課は「被害は昨年の3〜4割位に食い止められたのでは」と推測する。
復旧のめどは10月半ば頃を予定。スポーツ課は「補正予算を組んでいては、3月位まで使用できなくなる。なるべく早く使用できるよう努力はしている。スポーツ課内の予算でどうにかできれば」と話す。グラウンドの土を補う作業が完了し次第使用できるようになるという。
同広場は台風の度に被害を被っており、昨年は修繕に約6500万円を投入した。それ以前には平成9年に1600万、平成10年には3500万、平成19年に3800万と多くの予算がつぎ込まれている。
市の呼びかけで24日、同広場を使用するスポーツ団体ら約400人が集まり、流木の撤去、小石拾いなど復旧作業を行った。ユニフォームを着て作業に励む小学生たちからは「早く試合がしたいから頑張った」「なんでこんな所に造ったの?ちゃんと整備して」などの声が挙がっていた。
またその他の施設も被害が多数あった。城址公園では31本が倒木、前川では道路が陥没し、学校での雨漏り、ガラス破損など40件以上の被害が出ている。
市内の台風の被害総額はまだ出ていない。「市各所管で情報を集約しているが、結果が出るのには1、2週間かかるのでは」と市防災対策課は話す。