ロボと駆け抜けた高校生活 城北工高の新機械技術部
市内の小田原城北工業高校にロボットを作り操るユニークな部活動がある。課題研究授業の延長として活動する新機械技術部だ。部員は機械科3年生の8人。ロボットの相撲やアメリカンフットボールなど全国大会に出場し活躍した。
同校の授業でベースとなるロボットを作成する。同部では、そこから旋盤による加工や、出力の調整など、チューニング・改造を施していく。全国レベルになると秒速5mで走り、あまりの速さに飛ぶというマイコンカーや、操縦するタイプ、プログラミングして自立して戦うタイプのロボット力士など、現在同部には19台のロボットが眠る。
個性的な面々が
部長を務める井上達也君はPCを自分で組める程の腕を持ち、ロボットへの情熱を注いできた。誰よりも早く登校し、誰よりも遅くまで残りチューニングに没頭した。視察で秋葉原まで足を運ぶことも。ロボットの話は尽きることがなく、部員からの信頼も厚い。卒業後はロボット相撲の一般の部に参戦予定だという。
また他の部員から「しゃべり担当」と言われる二宮誓哉君はバイクなどをいじるのが好きだとか。様々な面々が集い、「この部活に入らなければお互い交わる部分はなかったかも。入って世界が余計に広がった」と口ぐちに話す。
皆の力で全国へ
一番思い入れがあるのは昨年10月に行われた全日本ロボット相撲関東大会。小澤皓也君以外は初戦敗退。唯一勝ち上がった小澤君のロボット力士に不具合が発生してしまうが、敗退した全員で不具合に対処した。他のロボット力士から部品を調達し、少ない時間の中で修理をなんとか完了させ6位入賞。ぎりぎりで全国への切符を手にした。「結果よりも過程が大事。皆で一丸となるいい経験ができた」と振り返る。
巣立つ同部来年の存続は‥
部員全員が1日に卒業の門出を迎えた。下級生がおらず存続の危機にあるが、現在2人ほどが同部に興味を示しているという。顧問を務める湯川慎一教諭は「面白い事をやっていると知って熱意のある子が入ってくれれば。今後も続けていきたい」と話した。
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