4月1日から神奈川県獣医師会西湘支部の支部長を務める 足立衛(えい)紀(き)さん 足立どうぶつ病院院長 49歳
動物の”温もり”を伝える
○…4月1日に神奈川県獣医師会西湘支部の支部長に就任した。支部の活動は、狂犬病の予防接種をはじめとするペットの健康管理、教育現場での飼育指導から家畜衛生や畜産振興まで実に幅広い。さらに来年は西湘地域を会場に県獣医師会の『動物フェスティバル』が予定され、自身が実行委員長を務めるとあって「大変な時に順番が回ってきたよ」と苦笑いを浮かべる。それでも「やるからには、楽しく」と気負いはない。具体的な準備はこれからだが「動物も飼い主も喜んでもらえる1日にしたい」。イメージを膨らませる毎日だ。
○…生まれも育ちも横浜。鳥、魚、犬、猫…これまで共に暮らしてきたペットは次々とあがる。小さな手で抱いた温もり、そして幼心に残る”別れ”が獣医師を志した原点だ。「根っからの勉強嫌い」で高校時代はバンド活動に明け暮れたが、夢がぶれることはなかった。獣医学部のある大学へ入ると、今度は研究室に籠もる生活が待っていた。早朝から馬舎に通い、講義が終わると、また馬の世話…。「正直、”学生らしく”遊ぶ時間はあまりなかったよ」というのも、今ではいい思い出だという。
○…高校の遠足で山登りが億劫になり一人行先を変更、小田原を訪れた。その時「いい所だなぁ」と感じた印象がどこか残っていて、開業の地に小田原を選んだという。2人の子宝にも恵まれ「子どもとの時間が一番の息抜き」とパパの顔をのぞかせる。最近のブームは、息子と遊ぶ戦隊ヒーローごっこなのだとか。
○…命を預かる仕事だけに、時に夜も眠れない忙しい毎日だが「別れの時をどう迎えるのかを一緒に考えてあげたい」。その一心で日夜診療に励んでいる。「ペットを飼う=辛いことじゃない、それ以上に得る幸せがあるから」。飼い主が別れを受け入れ、その後いつか新たなペットを抱いて、再び診療に訪れてくれる姿が何よりの喜びだ。
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