一般社団法人小田原歯科医師会の会長に就任した 武田 道彦さん 武田歯科医院院長 55歳
正直な手が生み出すもの
○…前会長はじめ理事の面々から、厚い信任を受けての会長就任。「『口の健康』という、身近な医療に興味を持つ市民の期待に応えられるような存在になっていきたい」。1市3町を束ねる会の舵とり役になった責任をきっぱりと語る。入会から18年、災害対策部門で、有事を想定した危機管理に携わってきた。口腔ケアの普及・向上を主とした会の活動だけに留まらず、「例えば酒匂川に花を植えるとか」市民と歯科医が気軽に触れ合う機会を作りたいと、整った歯をのぞかせて微笑んだ。
○…生粋の小田原育ちで、久野の山々や田んぼが遊び場だった幼少期。実家は農業を営み、長男であるがゆえに継ぐことは常に意識してきた。が「学問あっての大学選択」と小田原高から中央大理工学部へ。社会のシステムを数字で解析していく管理工学を専攻。「どうしたら渋滞を減らせるか」などを夢中になって毎日考えた。サラリーマンも経験したのち、歯科医を目指し再度大学の門を叩く。
○…日に焼けた顔は、診療の傍らで勤しむ農作業の賜物だとか。妻と2人の娘とともに精を出す畑仕事で、「お弁当の時間が一番好き」とまたニコリ。海と山が一度に望める畑では表情が柔らかになった。歯科診療と農業には深く共通する点があるという。それは「どちらも正直に生きられる立場」。人との付き合いは正直でばかりはいられないこと、辛い部分も多々ある。しかし診療には全面の責任が伴い、誤魔化しがきかない。「農業もまた然り」。手をかけて育てた作物は、人に喜ばれる。その一心で育てた茶葉で淹れた冷茶を振る舞われ、得心がいった。水出しができるお茶は農薬を使わないから。深く甘い味わいの、誠実な味がした。
○…会は昨年創立90周年を迎えた。記念式典で「患者さんの健康維持、増進にさらに努めなければ」と襟を正した。先輩たちの築いてきた礎に感謝し、あらたな歴史を刻む。
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