20年の感謝と責任を胸に 1830人が大人の仲間入り
市民会館には、艶やかな振袖やスーツに身を包んだ新成人が溢れ、記念撮影や旧友との会話に華を咲かせた。子の晴れ姿を見届けようと付き添う保護者の姿も多く、祖母の着物に身を包んだ鈴木友梨香さんを前に母親の香さんは「人の良いところを探して生きていくことを伝えてきた。願ったとおり、優しい娘に育ってくれました」と目を潤ませた。
式典には、加藤憲一市長をはじめ、牧島かれん衆議院議員、豊島輝慶・守屋輝彦両県議らが来賓として駆けつけた。
あいさつに立った加藤市長は、人口減少や外交問題といった厳しい社会情勢を挙げながら、「これからの国の舵をきっていくのは皆さんの世代。困難は進化のためのチャンスであると前向きに捉えてほしい」と激励。市議会を代表して井原義雄議長も「新しい事への挑戦と目標を思い浮かべる事で、後悔しない選択をしていってほしい」とエールを送った。
続いて、新成人代表の岡村玲さんと三浦舞さんが二十歳の決意を表明。周囲への感謝とともに、それぞれ「子どもに影響を与えられる先生」「思いやりのある看護師」という夢を語った。
式典後は、運営委員会が企画したアトラクションを披露。小・中学生の頃に流行した遊びやファッションなどを紹介するフォトムービーと、中学校の恩師からのビデオレターが上映された。写真やメッセージが映し出されるたびに「懐かしい」と歓声があがった。ほかにもカラフルなバルーンの登場=写真=やフィナーレを飾る巨大クラッカーといったサプライズ演出も用意され、終始温かみ溢れる式となった。
決意新たに「よいしょ」
報徳二宮神社では、毎年恒例の「祝餅つき」を開催。約20kgのつきたての餅が参拝者に振る舞われ、晴れ着やスーツ姿の新成人たちも餅つきを楽しんだ。
小田原市の成人式が1月13日に行われ、今年新たに成人を迎えた1830人の門出を祝った。本紙では、式典の様子を取材するとともに、新成人に「二十歳の抱負」をインタビューした。