24校で戦争の悲惨さ伝える 戦時下を記録する会・飯田さん
戦争の悲惨さと平和の大切さを伝えようと、「戦時下の小田原地方を記録する会」の代表・飯田耀子さん(80)=人物風土記で紹介=は、昨年10月から今年2月までに市内24の小中学校を巡り、講話を行った。
小学6年生のときに終戦を迎えた飯田さんは、自らの体験や記録する会の調査結果をもとに、9年前から子どもたちに語り続けている。1月27日には白山中学校を訪れ、2年生171人に太平洋戦争時の小田原の生活状況や空襲による被害を説明した。 1945年8月15日の未明、米軍機B29が市内上空に現れ、国際通り周辺に火が広がり、1800人以上に被害が及んだ。飯田さんは「戦争体験者として歴史をしっかり伝え、将来を担う子どもたちに語り継いでいく責任がある」と話し、80歳を超えた今でも精力的に学校を訪問している。
生徒「市内で空襲初めて知った」
講話終了後には、飯田さんが用意した展示資料を熱心に見つめる生徒の姿も見られた。近藤翼君は「小田原に空襲があったことを初めて知った」と驚き、植村冠太君は「みんなと仲良くしていきたい」と平和の大切さを改めて感じていた。