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開館20周年を迎えた市立かもめ図書館の館長を務める 古矢 智子さん 蓮正寺在住 52歳

公開:2014年9月13日

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漂うゆるやかな連帯感

 ○…8月で開館20周年を迎えた市立かもめ図書館。「まさに市民の願いで生まれ、市民の方々とつくりあげてきた感がある」。誕生の背景にあったのは、借りたい本を目録から選ぶ「閉架式」ではなく、自分の手にとって本を探せる図書館を求める市民の熱意。現在も、館内の装飾や読み聞かせなど、本を楽しむ環境づくりに、多くの市民ボランティアが関わっている。

 ○…「図書館には、『良い明日を探したい』『成長したい』という気持ちで来る人が多いのではないか」。交わす言葉はなくても、前向きに生きようとする者同士が集う館内には、静けさのなかにゆるやかな連帯感さえ感じられるという。「読書は個人的な活動。でも、互いに適度な距離を保ちながらも、なんとなく人とつながっている気持ちになれる。そんな魅力がある」

 ○…「ひとたびページをめくれば、本の世界から抜け出せなくなる」という読書好き。数ある愛読書で特に印象に残る一冊は、清少納言の視点から宮中の暮らしを描いた『むかし・あけぼの』(田辺聖子著)だ。それまでは過去にあった「出来事」として捉え、漠然と楽しんでいた歴史小説。だが、人々の感情の起伏が丁寧に描かれた作品との出会いに大きな感銘を受けた。「いつの時代も人は苦しみや悲しみを繰り返し生きていた。そして、自分は彼らが希望を抱いた未来に立っている」と、生きる力や自信を得た。趣味とする俳句も、「時空を超えて色々な人につながれる気がして」と、その醍醐味は同じだ。

 ○…近年は電子書籍の台頭に加え、若者を中心に進む活字離れ。情報がたやすく手に入る時代とあり、図書館利用者も減少傾向だ。それでも、「書架の間を歩いていると思わぬ本と出会う。ネットのような便利さはないけれど、手間がかかるからこそ楽しみもある」。郷土資料のデジタルアーカイブ化にも取り組むが、やはり伝えたいのは図書館の温もりある空気感だ。
 

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