『永遠の0』や『万能鑑定士Q』など、話題の映画のチラシが所狭しと壁に貼られ、平台には”先輩”の落語家・柳家三三さんの関連書籍がずらりと並ぶ-。ここは小田原高校図書室の「メディアミックスコーナー」=写真。司書の津田志保さんと図書委員の生徒たちが工夫を凝らした「手作り図書室」の一角だ。
津田さんが同校に着任した2年前にはすでにあったこのコーナー。集める映画のチラシは、図書室に原作本があるものや、生徒たちの間で人気の作品が主となっている。図書委員を含め利用頻度の高い生徒たちは変化に敏感で、このコーナーをきっかけに生徒同士で会話が生まれることもあるそうだ。津田さんは「顔見知りでもそうでなくても、本を介して交流が始まる様子がうれしい」と話す。
図書室には他にも「今週の図書」や「図書委員オススメ本」のコーナーもあり、現在は修学旅行先の北海道のガイドブックとともに、図書委員手作りのポップが飾られている。「この図書室で『本のコーディネーター』になれるのが楽しい」と笑顔を浮かべる図書委員長の小巻慶子さん(2年)を中心に、愛される図書室を目指し奮闘している。