竹の花通りの旧三福で、レコードを持ち寄り楽しむイベント「ドーナツラウンジ」が開催された。
当日は音楽好きな10人が参加。企画・主催の西尾優貴さんが「デジタル配信が主流の今も、レコードを聴く人にはこだわりがあるのでは。自分にしか語れないものを語ってほしい」とあいさつし、和やかにスタート。フォークや歌謡曲、ジャズ、パンク、小田原小唄など、様々なジャンルのレコードが集結した。
マイルス・デイビスにそっと針を落とした、大磯で八百屋を営む渡邉幹(もとき)さんは「田舎で研修をしていた時、週1日の休みに30分かけて小さなレコード屋に足を運び、音の悪い簡易式プレーヤーで聴くのが楽しみだった。今でも当時を思い出しセンチメンタルな気分になる」と目を細めた。聴きすぎによるレコードの劣化を防ぐため、カセットテープに録音した曲を聴き、10回に1回だけレコードで楽しむというエピソードは多くの共感を誘い、音楽好きが高じて FMアンテナを建てたという人もいた。
日本レコード協会の統計によると、減少傾向のレコード生産数は2009年に底を打ち、以後回復傾向にある。13年には09年比、約260%増加している。