母娘二代で観光案内 小田原ガイド協会 徳永 千恵子さん(67)
「母が道筋を立てているのかもしれませんね」
市内の名所や史跡を案内する小田原ガイド協会で、得意のお喋りを武器に観光客をもてなす。母も同協会のスタッフを務めていたこともあり、親子二代で小田原の観光に尽力してきた。
10年前に最愛の母が他界。葬儀が終わり、母が好きだった藤を眺めながら母の姿を探していた。そこで協会のスタッフに「何かお探しですか」と声をかけられた。この出会いを機にガイドの道を歩むことに。「小田原は歴史の宝庫。教科書に載っている人がここに来たんだと思うとロマンを感じる」。生粋の小田原っ子は地元への思いも人一倍。
1日に数キロ歩くガイドの仕事は体力勝負。年齢を重ねるにつれ体が痛むことも。それでも大好きな地元を案内することは生活の中心であり、元気の源。体力的に大変なこともあるが、愛する故郷にたくさん観光客が訪れ、喜んでもらえると励みになる。「いつか天国に行った時に大好きな母に良い報告をしたい」とくしゃっと笑った。