小田原・箱根・湯河原・真鶴版
公開:2015年6月20日
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「カラン」とドアを開けると心地よい音楽とムーディーな照明。カウンターの奥から「いらっしゃい」とクールな声色。落ち着いた話し方で客を癒し、時には三枚目も演じ、そのギャップが一際笑いを誘う。
風貌とは裏腹に、「せっかく巡り合った縁だから」と不利益を顧みず困っている人に手を差し伸べるなど、実は熱いハートの持ち主。休眠していたうらちょう商店街復活のために奮闘し、イベントも成功させた。
昼は電気工事、夜は飲食店で修業。時には無給でも「独立のため」と歯を食いしばり手に入れた自分の店も、「ガッツのある若いのに店を任すのもいい。好きなやつが潤うのがうれしい」と新しい形を模索し、次世代の育成にも目を向ける。
飲みに出てもつい仕事の事を考えてしまう。そんな中、唯一「無になれる」のがバイクで走っている時。仕事前のほんの少しの空いた時間でも”愛馬”を駆る。「体が動く限り、火は落としたくない」。内に秘めた熱い胸の火も、生涯落ちることなく燃え続ける。