小田原駅西口の「新幹線ビル」が建て替えに向け、新たな一歩を踏み出した。
同ビルの小田原駅前分譲共同ビル管理組合が7月15日、マンションの建替えを手がける(株)総合不動産鑑定コンサルタント(東京都豊島区)と契約を結んだ。同社は今後、建替えの事業計画作成や権利者の意向確認、最終決議に向けたサポートなどのコンサルタント業務を行っていく。
1975年に竣工し、テナントと住宅が入る新幹線ビルは、2年半前から修繕か建替えで協議が進められてきた。昨夏には建物のコンクリート強度調査が行われ、工学博士から「超低強度」という評価を受けた。今年1月に開かれた管理組合の臨時総会で、『建替え方向で推進する方針案』が承認。今回のコンサルタント契約で、再生に向けた具体的な計画が立てられる。管理組合の田原敏郎理事長(64)は、「1年以内での建替え最終決議を目指したい」と話した。
また、同ビルは15年前の耐震診断で性能不足が判明しているが、現行法での建替えには再調査が必要で、現在診断が行われている。