県西活性化のコンセプトでもある「未病を治す」が、今後は「未病を改善する」に変わる事になった。
「未病を治す」は中国の『黄帝内経』に由来する言葉。病と健康との間に一線を画すのではなく、放っておくと病になるグラデーションの状態を指す。
黒岩知事はこれまで県西の温泉や森、豊かな食材といった地域資源を活用して未病を治し、経済をも活性化するコンセプトを掲げてきた。しかし、県によると「治す」に対しては当初から「医師の治療を指すのでは」「病と健康の間に境がある前提で使う言葉」といった指摘があったという。昨年箱根で開かれた未病サミットでも学識者から同様の意見があがり、「治す」は「神奈川宣言」に盛り込まれなかった。
5月31日の県議会では加藤元弥議員(自民)が「未病のコンセプトが県民に届いていない」と指摘、黒岩県知事は「『未病を治す』という言葉をより広いコンセプトの『改善する』に変えることで、子どもたちや健康な人に対しても未病を浸透させたい」と応えた。
パンフレットやポスターなど配布物には「治す」の文字があるものの、回収はしないという。
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