新名学園旭丘高校の相撲部(岸田光弘顧問)が19日に行われた県高校総体・団体戦で初優勝を飾り、創部6年目にして悲願のインターハイ出場を決めた。
他校が団体戦にはエントリーせず、向の岡工高との事実上一騎打ちとなった決勝戦。旭丘高は、林怜哉君(先鋒・2年)、チョイジル・スレン君(次鋒・1年)、矢野雄一郎主将(3年・中堅)、高木大貴君(副将・2年)、石濱漢崇(くにたか)君(大将・1年)の順でオーダーを組み宿敵に挑んだ。「序盤で流れをつくる」(岸田顧問)作戦通り先鋒から3連勝し、3―2で撃破。王者の16連覇を阻み、ついに頂点に立った。
チーム力で掴んだ勝利OBらも一丸サポート
「今年のチームには勝つ雰囲気がある」(岸田顧問)。試合前には「自信を持って、日々の稽古を信じて戦え」と選手を鼓舞して送り出した。これに応えるように先鋒の林君が我慢の相撲で寄り倒し、先勝。大事な初戦をとったことでチームに流れをもたらした。続くチョイジル君が下手投げで王手をかけ、中堅戦へ。大一番が回ってきた矢野主将は「あまり意識すると身体が固くなる。後ろの2人を信じ、いつも通りの相撲をとろう」と土俵にあがった。
過去1度の対戦経験しかない相手だったが「迷わずいこうと思っていた」とイメージ通り身体が動き、見事に小手投げが決まった。その瞬間「身体中から喜びがこみ上げて」思わず土俵上で雄叫びをあげたという矢野主将。先輩も成し得なかったインターハイ出場にチームが沸いた。
同校に相撲部が設立されたのは6年前。千葉醇也さん(当時1年)が一人で立ち上げた同好会が始まりだった。今大会直前には、千葉さんらOBが合宿にも駆けつけ、稽古をつけたという。当日も、同じ土俵で汗を流す金太郎相撲連盟の子どもたちと声援を送り、後輩たちの勇姿を見守った。
「みんなでつかんだ優勝。ようやくです」と肩をなでおろした岸田顧問。矢野主将は「いい雰囲気を保って稽古に励み、自分たちの力を出し切りたい」と初の大舞台に向け、意気込んだ。 インターハイは8月3〜5日、鳥取県で開催される。
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