文化庁の文化審議会は、国指定史跡の小田原城跡に、新たに2カ所追加指定することを文部科学大臣に答申した。指定は、官報へ掲載される10月ごろ確定する。
今回指定されたのは、小峯御鐘(おかね)ノ台大堀切東堀の西に隣接する部分と百姓曲輪。ともに北条時代の土塁や堀、法面、掻き上げなどの遺構が良好に残されている「史跡として価値が高い」(市文化財課)場所。
小田原城跡は1938(昭和13)年に国指定史跡となり、追加指定は今回で11回目。今回追加分も加え、指定面積は30万平方メートルを超える。
御鐘ノ台大堀切は、東堀、中堀、西堀の3本からなる戦国時代に築かれた空堀で総構の一部。東堀は1977年に国指定史跡に指定されており、今回指定された場所は、城山3丁目の蓮船寺の近くで堀を掘った残土を積んだ場所。
百姓曲輪は、城山2丁目の慈眼寺近く。戦国時代に百姓らが避難したとも言われている場所で、2014、15年に試掘調査した際に土塁や掻き上げなど北条時代の良好な遺構が確認されていた。周囲を含み、開発計画が持ち上がっていたことから、遺構の保存を目指すため、所有者の了解を得て、指定を受けることになった。
なお御鐘ノ台大堀切のうち、これまで東堀、中堀が散策可能だったが、7月5日(火)から新たに西堀の市有地部分も自由に散策が可能になる。
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