司書をもっと活用して 図書館が小学生向けに新事業

社会

掲載号:2016年8月27日号

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 文部科学省が実施した社会教育調査によると、全国における図書館の登録者数は約3396万人(2010年度)。15年前の調査時から減少傾向にあり、とりわけ児童についてはほぼ半減していることがわかった。小田原市内の図書施設でも傾向は同様だが、その流れに歯止めをかけようと新たな取り組みが始まっている。

 連日の猛暑が続いていた8月下旬の昼下がり。かもめ図書館では新聞や雑誌を読みふける高齢者の姿が目立ち、閲覧スペースに空席はほとんどなかった。「図書館は、地域の憩いの場所としての役割も担っていますからね」と副館長の三樹栄さん。黙々と受験勉強に励む高校生や、児童図書のコーナーには乳幼児を連れた親子の姿も見られる一方、小中学生の姿はまばらだった。

 市内にある図書施設は、市立図書館や4つの分館、国府津学習館や尊徳記念館、コミュニティ施設の図書室など全12カ所。2008年度から13年度でみると、年間の貸出者数は09年の21万34人をピークに年々減少し、13年は17万8381人だった(表1)。

 利用者の年齢層をみると、13年度で最多だったのは60歳代の3万7843人。次いで40歳代が3万2721人で、30歳代以上は各年代で2万人を超えた。だが、30歳代未満はいずれも1万人を下回り、13〜15歳が3306人、16〜18歳が2588人と、中高生の年代の利用者が特に少なかった(表2)。「小学校低学年までは親と一緒の子どもが多いが、自主的に来館できるようになる高学年になると人数が減る。今後を考えると、若い世代の利用者を増やさないと」

 次世代育成について、図書館ができることは何か――。そこで、今年度から新事業として開催するのが、小学生対象の『図書館を使った調べる学習コンクール』だ。9月1日から作品の募集が始まる。学校や公共の図書館で身近な疑問や興味があることを調べて作品にまとめる企画だが、狙いは司書や図書館員の活用方法を知ってもらうことにもある。「図書館には、利用者が求める情報や資料の検索を助けるレファレンス業務がある。人間ならではの臨機応変なアドバイスができることを知ってもらい、今後の利用につなげてほしい」

 兄弟ともに読書好きで、頻繁に図書館を利用するという丸尾一真君(鴨宮中2年)と光駈(ひかる)君(矢作小4年)。「本の検索はネットで。図書館の人に聞くのは少し恥ずかしいから」。本を通じた職員との交流もまた期待されるところだ。

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