第10回小田原映画祭内の小田原PR動画コンテストのショート部門で、市内栢山在住の西村真琴さん(日大三島高3年)がグランプリに輝いた。作品名は「身近にある、忘れかけていたもの」(28秒)。
受賞に「まさか自分が」と驚きつつも、「投票してくれた皆さんのおかげです。素直にうれしい」と話した。
高校で放送部に所属する西村さん。ラジオ・テレビドキュメントを制作したこともあるが、映像制作のキャリアはまだ2年。今回、友人と制作し、応募しようとしていたが、受験のためスケジュールが合わず、「実力を試そう」と、自身が登場するカットの撮影以外はすべて一人で行った。
撮影、編集の機材はiPad。学校には専用の機材があったが、「学校には頼れない。身近なものでやってみよう」と西村さんのさまざまな”チャレンジ”が詰まった1本だ。
冒頭には、自宅近くの見慣れた田園風景。小田原駅や二宮金次郎像、JR小田原駅の巨大提灯が登場し西村さん本人が「よしっ」と街へ駆け出す。「身近なものだけど生活の中では思い出さない。そんな忘れているものの中に大切なものがあるのではないか」と考えた。コンテストには「笑える」「泣ける」などの主題があったが、西村さんはそれを一度リセット。純粋に小田原をPRすることだけを考えたという。
第1弾の締切迫る8月下旬。悪天候が続く中の晴れた日、「今日やるしかない」と全カットをその日に撮影し、編集まで一気に敢行した。
来春には大学生になり「映像はサークルで続けたい。演出するのが一番好きなんです」と意気揚々。ドラマ制作でのディレクションを夢見ている。
作品はYouTubeや小田原PR動画コンテストサイトで閲覧可能。