福島県双相地方へパネルの寄贈を企画し、自ら届け続ける 北村 千波さん 前川在住 44歳

掲載号:2017年3月25日号

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笑顔の先にある未来

 ○…常に緩やかなカーブを描く口角と目尻。どんな会話の語尾もいつしか笑いに変わっている。辛いこと、悲しいことはあるはずなのに、それをも包む強さがある。「東北の人に笑顔を」と願い、教え子たちと作ったパネルをこれまでに3度、自ら福島に届けた。一緒に刷毛を握った生徒からは「実体験があるから話が面白い」と言われる行動派。3月18日、4年前から通い続ける南相馬市小高区に”最新作”が設置された。

 〇…4つ上の兄たちに交じり探検や木登りをする活発さと、一世を風靡したリカちゃん人形の衣類を手縫いする、細やかな一面を併せ持った幼少期。ピンク・レディーや松田聖子など、アイドルのモノマネも得意な明るい女の子だった。18歳でマーチングチーム「横浜インスパイヤーズ」のオーディションを受け、入隊。団結して作り上げる楽しさと達成感に魅せられ、青春をかけた。

 〇…教員一家の親戚の中でとりわけ熱血の伯父に影響を受け、幼稚園ですでに教師の職を夢見ていた。服飾系の大学へ進み、家庭科の教員免許を取得。着任に伴い平塚へ、バンド活動を通じて出逢った夫と結婚し2人の男児に恵まれた。

 〇…震災翌年の2月、肌着や調味料を詰めたスーツケースを持って、バスで初めて福島県を訪れた。「映像と自分の目で見るのとは大きく違った」光景に言葉を失いながらも、月に1度のペースで通った。人好きの性分からすぐに現地の人と親しくなり、以来”買う・食べる”支援を続けている。取材の日も、産業創生に取組む女性たちが作った絹糸製のイヤリングが耳元に揺れていた。

 〇…次男の病をきっかけに2年前から伸ばし続ける髪は、まもなく腰に届く。病気で髪を失った子どもたちのために髪を寄付する、ヘアドネーションを目指している。この先の人生も「笑顔で明るく生きたい」。語尾にはやっぱり、楽しさを含んでいる。

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