寄宿生活塾「はじめ塾」と、そこから派生したNPO法人子どもと生活文化協会(CLCA)がそれぞれ発足85年、25年の節目の年を迎えた。9月23日(土)には、これまでの歩みを振り返り、今後の方向性を見つめる記念式典「あやもようフェスタ」を開催する。
はじめ塾は1937(昭和12)年、さまざまな関係性を学び、生きる力を身に付けていく夫婦小舎制の民間教育の場として誕生した。日常生活と学習活動をベースに、農作業や能楽など多彩な活動を展開。現在は不登校になった子や自由な生き方を模索して入塾する子など15人ほどの寄宿生が共同生活を送り、自宅から通う子たちもいる。
こうした取り組みの中で、文化芸術や自然とのふれあいなど実体験を通した人間育成を目的とする団体CLCAが立ち上がった。現在はひきこもりやニートの青少年をサポートする活動にも注力。神奈川県の委託事業として「県西部地域若者サポートステーション」の運営も担っている。
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フェスタまで2週間を切った9月12日、市内久野の施設では、はじめ塾の子どもたちが当日展示するパネル資料の作成に汗を流していた。いじめを契機に不登校になり、遠方からはじめ塾に辿り着いた三上将君(14)は「ここではわからない事はわからない、やりたくない事はやらないとはっきり言う。段々人目が気にならなくなってきた」と変化を口にする。当日能楽のステージに上がる予定で「1日笑っていられる日にしたい」と話す表情は明るい。
記念行事に向け、子どもや運営スタッフという枠を超え「全員がみこしの担ぎ手」(和田重宏CLCA顧問)との思いで取り組んでいるという。トークセッションのほか参加型のワークショップなどが企画されており、これまで合宿や講演会に携わったメンバーも全国から駆け付ける予定だ。和田顧問は「未来を共に生きる主人公意識をもって建設的な意見を出していただき、明るく希望の持てる社会づくりの実現につながれば」と語った。
フェスタは生涯学習センターけやきで正午開場、開演は午後1時〜6時30分。参加費は一般(小学生以上)千円、未就学児無料。一家族二千円。詳細は実行委員会【電話】0465・35・8420へ。
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