日本で最初につくられた童謡詩をはじめ、多くの童謡を小田原で創作した北原白秋。2018年の童謡100周年を前にこの程、白秋の創作の足跡を辿った動画が製作された。
動画を製作したのは、教科書出版などを展開する教育出版株式会社。同社が発行している通信誌で連載を執筆している竹村忠孝氏(鴨宮在住)から、白秋が小田原に住んだ8年間で今も歌い継がれる名曲の数々を生み出し、残された日記等でその場所をある程度特定できることを知った加藤和義中学音楽編集長は「ゆかりの地を巡って、動画に残せたら」と思い立ったという。
動画はおよそ30分で、小田原文学館をスタートし、白秋童謡館や花園幼稚園、伝肇寺など創作の地を、竹村氏が巡る構成。市民コーラスグループ・歌の花束が、白秋が住んでいたとされる伝肇寺本堂横の一室で童謡『からたちの花』や『赤い鳥小鳥』などゆかりの曲を披露している。
「からたちの花」小径での撮影時には、絶えず鳥たちのさえずりが聞こえ「とても素敵なシーンが撮影できた」と加藤編集長。「音楽関係者はもちろん、一般の多くの方に観てほしい」と話し、竹村さんは「童謡が生まれた背景を知ることで理解が深まり、歌の表現に活かされるのでは」と語った。
動画は9月19日から教育出版の音楽科ページで配信されている。