おだわらハロウィンでパレードを先導する 芳賀 充さん 酒匂在住 70歳
本当は優しい吸血鬼(ヴァンパイア)
○…竹の花商店会で12年間行われてきたハロウィンが今年から小田原駅周辺に会場を移す。明日29日は仮装パレードやコンテストが行われ、街はコスチュームを身にまとった子どもと大人で溢れるはず。パレードの先導役はこの人。竹の花の「夢国籍居食屋ヴァンパイア」のオーナー。その名の通り吸血鬼に扮してエスコートするつもり。「びっくりさせちゃおうかな。誰でも参加できるよ」。見た目とは打って変わり、優しい眼差しを浮かべる。
○…店内もこの季節はハロウィン一色。お決まりの吸血鬼姿で店先に立つ。「ほら見て。お菓子をたくさん用意してるんだよ」。生まれは福島県。高校からは町田市で過ごし、大学で知り合った夫人の地元が小田原だったことからこの地に縁が生まれた。会社勤めを経て、小田原市内の飲食店に勤務。この時ハロウィンを知る。「外国人のお客さんが多く、仮装した人で店が埋まった。我々も負けていられないってマネキンの真似をしたこともあった」
○…故郷で祖父から教わった釣りが好き。米神での狙いはいつもクロダイ。「妻がなんだ、仕事がなんだ」と釣りに明け暮れ、季節、潮の満ち引き、時間などすべてを読み切ってその一匹を釣り上げてきたことも。「今の店をやるようになってからは竿すら出してないな」と微笑むが、頭の中では毎日が釣り三昧。「そりゃあいつかはまたやりたいよ」。釣りへのロマンもまだまだ抱き続ける。
○…すべて手作りでスタートさせた竹の花のハロウィン。いつしか「商店会を盛り上げること」から「子どもたちの成長が楽しみ」へと思いが変わり、参加者も1千人規模のイベントに。竹の花から膨れ上がった「おだわらハロウィン」のストーリーが始まる。「ポケットにお菓子を入れて歩きたいけどこのジャケット、ボロボロなんだよ」。ハロウィンに参加する子どもたち、この男には注意が必要かもしれない。
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