1月14日に県立武道館(横浜市内)で全国高等学校柔道選手権大会神奈川県予選が行われ、相洋高1年の込山未菜さん(女子57kg級)と2年の長谷川隼斗君(男子66kg級)が初優勝を飾った。2人は3月に日本武道館で行われる全国大会に出場する。
トーナメント表が発表されてから「決勝で勝つこと」だけをイメージして稽古に取り組んだ込山さん。「本番でいざやってみると少し感覚が違った」と話すも、初戦から得意の逆背負いが次々に決まり、相手を圧倒する柔道で決勝へ。頂点を決める一戦の相手はこれまで対戦してきたライバルだが開始早々から技あり3本を決め、頂点に立った。込山さんは「優勝して全国に行くことしか考えていなかった。支えてくれた人に感謝したい」と微笑んだが、「決勝で技ありを3本取ったあとに1本取られてしまったので、全国大会までに自分に足りない部分を補いたい」。見据える先には「全国の頂点」しかない。
大けがにも負けず
昨年11月末に手首に大けがを負い、事前の大会を欠場するなど万全ではない中で挑んだ長谷川君。込山清顧問が「稽古の賜物。これまでの成果が出た」と振り返る通り、「3分間止まらない」攻撃型柔道が冴え渡り、決勝戦まで危なげなく勝ち進んだ。全国を決める一戦では奥田訓平君(桐蔭学園・2年)と対戦。両者一歩も譲らず3分間では決着がつかず勝負の行方はゴールデンスコア(延長戦)へ。そこでも終始、長谷川君の攻撃は止まらず相手が大内刈りを仕掛けてきたところに小外刈りで返し、一本勝ちとみられたが、ビデオ判定に。2分間におよぶ協議の末、長谷川君の優勝が決まった。「ほっとした。みんなが応援してくれたことが力になった。全国までにもう一度、私生活から見直して、楽しみながら全力で挑みたい」と意気込んだ。