ひとり親家庭 守り70年 市母子寡婦福祉会

経済

掲載号:2018年6月2日号

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鳥居会長(前列左から3人目)と役員ら
鳥居会長(前列左から3人目)と役員ら

 市内のひとり親家庭を支援しようと活動している「小田原市母子寡婦福祉会」(鳥居幸子会長)が創立70周年を迎え、このほどこれを記念した福祉大会が市内で開かれた。戦後まもなく全国に先駆けて発足した同会は、「子育てに悩む親を支えたい」という思いで70年の歴史をつないでいる。

 同会は1948年、戦争で夫を亡くした女性を支援する団体「小田原ウィドウスクラブ」として発足。54年に市未亡人会、74年に市母子福祉会と変わり、95年から現在の名称となった。

 入会規約は、市内在住の母子、父子家庭であること。現在、20歳未満の子どもがいる母子・父子家庭の世帯主が63人(子どもは89人)、成人した子どもがいる「寡婦」101人の計164人が会員として所属している。運営はかつて自らも支援を受けていた元会員たちがあたる。

 経済的な不安や働きながら子どもを育てることへの難しさ、離婚調停など会員が抱えるさまざまな問題に対処することも同会の役割の一つ。情報交換や子ども同士の交流の場として年始の食事会、バス旅行なども企画している。

 鳥居会長は、「ひとり親で他と違うさみしさを感じる子もいる。同じ境遇の子どもたちが話をしたり遊んだりできることも大切な支援の一つ」という。また、「そうした悩みを会員同士で話したり相談しあえることで、心のよりどころになる」と会の意義を話す。

 このほか心理的な支援だけでなく経済的にも援助しようと、68年から現在も継続している市立病院内の売店を経営。収入の一部を同会の資金に充てている。

「一人で悩まずに一歩踏み出して」

 市子育て政策課によると、児童扶養手当を受けている市民は約1500人。支援策として、医療費助成、資金貸付制度なども設け、庁舎内に相談所も設置している。しかし、個人情報保護の観点から地域で情報を把握しづらいなど課題もある。

 同会も各支部長を中心に母子や父子らの入会を勧めているが、ひとり親家庭であることを公にしたがらない人がいることもあり、「積極的に声をかけづらい」(鳥居会長)のが現状だという。

 鳥居会長は、「福祉会で同じ悩みを抱えた人たちと交流できたり、子どもたち同士もつながる機会になる。悩まずに一歩を踏み出すことができるよう、これからも活動を続けていきたい」と話した。

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