コツコツ地道に練習に励む丸山雄貴君(3年)。持ち前のパワーを生かす小野瑛希君(2年)。同じグラウンドで切磋琢磨してきた小田原城北工業高陸上部の2人が、ともに実力を発揮して初の南関東大会へ出場を決めた。
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やり投げの丸山君は52m91を記録し、5位で県予選を通過。だが目標だった自己ベスト更新には約1・5m及ばず、「関東はうれしいけれど…」と納得はいかない様子だ。
見た目はおとなしそうだが、ベンチプレスは100kgをあげる怪力の持ち主。「投げ終えた後に上体を残すのが難しい」とこだわるフォームは、鈴木充顧問に「県内一きれい」と言わしめる。「一人でいつまでも練習している。歴代の部員のなかでもっとも真面目」と評される頑張り屋だ。
中学で水泳部だった小野君を、「やんちゃで力があり余っている様子だったから」と鈴木顧問が陸上部へ勧誘。競技歴1年ながら大舞台で力を発揮し、ハンマー投げで自己ベストを3m以上更新して3位に入った。
鍛え上げた厚い胸板が目をひくが、「パワーだけじゃなくコツがいるから難しい」と控えめ。普段はおちゃらけているが、陰で頑張っていることを鈴木顧問は知っている。
タイプの異なる2人の努力家について、「自己ベスト更新が必須だけれど、インターハイ進出の可能性はありますよ」。