小田原版 掲載号:2018年6月16日号
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小田原剣道連盟の会長に就任した 小松崎 和夫さん 真鶴町在住 64歳

剣を通して己を磨く

 ○…山に降った雨は集まって川となる。流れ行く過程で二手、三手に分かれ、いつの日か再び1つの流れとなり海を目指す。小田原から分かれて幾星霜―。2006年に足柄下郡が、そして今年、南足柄が再び加わり、本来の小田原剣道連盟の姿に戻った。「素晴らしい先人が努めてきた職に身の引き締まる思い。微力ながら発展に尽力したい」と謙虚な会長は語った。

 ○…竹刀を握って半世紀。生まれ育った真鶴から相洋中学入学時に剣道部に入部。当時は漫画『ハリスの旋風』で剣道ブーム。中高合同練習だった相洋の先輩は雄々しく、県でも指折りの手練れ。加えて上杉謙信が家臣・柿崎家の末裔という顧問がいる環境で道に勤しんだ。大学は岩手県花巻・奥州大学へ。ホタテの刺身と平壌冷麺は今も舌に鮮明に残る美味の記憶。

 ○…大学卒業後は神奈川で就職。今は母、妻、次男と暮らし、週末には長男がめんこい孫を連れて帰って来る。仕事ではいろいろあるのが世の常。しかし、剣道のおかげで上下関わらず人の話を素直に聞くことができ、ぐっと堪える忍耐も備わった。己が学び未来に残したいのは「礼節が一番大事。剣道を通して立派な社会人に」という願いだ。

 ○…「剣を通して己を磨く」。少し考えて出てきた座右の銘には素晴らしい先輩、後輩の姿がある。警視庁師範代まで務めた阿部三郎氏との立ち会いや仕事終わりに稽古をつけてくれた先々代会長の内田英之氏。一方、今春連盟から出た12人の昇段者の多くは教え子。「言葉を素直に聞いて、基本を大切に」と諭した県警の上層部の人は「どこでもあいさつしてくれて、私の言葉を覚えている。でも立ち会ったらもう気は抜けません」。うれしそうな顔でそう話されたらこちらもつられて頬がゆるんだ。

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