北条氏政と氏照の命日にあたる7月11日、北條遺跡顕彰会(佐々木康之会長)がおしゃれ横丁の墓所で墓前祭を行った。
北条氏4代目の氏政とその弟である氏照は1590年、豊臣秀吉の小田原攻めによる小田原城の落城とともに、自刃。現在の墓所がある場所に建立されていたという北条氏の氏寺・伝心庵に埋葬された。その後、永く放置されていた同所を稲葉氏が整備。1923年の関東大震災で埋没したが、翌24年に有志によって復興された。
観光協会も顕彰事業をPR
今回で429回忌を迎えた墓前祭。今年は小田原の開府500年にあたり、来年は北条早雲の没後500年という節目の年。市観光協会は初めて墓所に特設ブースを設け、参列者にチラシやうちわなどを配布した。
この日は、加藤憲一市長をはじめ、氏照が城主を務めた八王子市などからも参列者が訪れた。参加した約70人が読経に合わせて墓前に線香を手向けた。
佐々木会長は「今年、来年は北条氏にとって節目の年。より多くの人に北条一族のことを知ってもらいたい」と挨拶した。
加藤市長は「北条一族の尽力があっていまの小田原がある。市内にある多くの史跡を守り、伝えていくことが大切」と話した。