旭丘高校相撲部の野地嵩良君(2年)が、9月9日に行われた関東高校選抜相撲大会県予選を兼ねた秋季大会に出場、個人戦で初優勝を飾った。
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3年生が出場しない今大会は「挑戦者というより、勝たなければならない」と覚悟をもって挑んだ。「先に立ってくれて、絶対星を落とさない」モンゴル人留学生の先輩がもたらした安心感は、もうない。今度は唯一の2年生として後輩を引っ張る立場となり、岸田光弘監督は「声の出し方一つとっても、責任感がでてきた」と変化を口にする。
自覚の裏には、確かな自信もあった。身長174cmと上背はない方で、悩んだ末に体重アップを強化。昼は3合の白米をたいらげるなど増量に励んだ結果、半年で約15kg増に成功した。現在114kgで「相手に押されても動じなくなってきた」という手ごたえをもって、夏の十和田大会ではベスト32入りを果たした。
気持ちの余裕は、身体のキレを生み「最後まで集中力を切らさず戦えた」。過去の対戦で敗れたライバルを次々と退け、7戦全勝での優勝に「やってきた事がようやく実った」と、表情にも充実感が漂う。10月に群馬県で行われる関東選抜では「県王者として出るからには無様な相撲はできない。優勝を狙いたい」ときっぱり言い切った。
団体は完敗
3人制で戦う団体戦には大将の野地君と先鋒・奥知久君(1年)に加え、モンゴル人留学生のムンクジャルガル君(1年)が中堅として出場、公式戦デビューを果たした。だが若いチームは緊張に呑まれ、向の岡工高に1対2と完敗。岸田監督も「空回りの相撲で、話にならない。また一からです」と奮起を促した。
副顧問も優勝
また同校相撲部副顧問の千葉醇也さん=写真=が、小田原相撲連盟所属の選手として一般の部で個人・団体ともに初優勝した。同部を立ち上げ、教員として今春戻ってきた千葉さんは「少し恩返しできたと思う。身体が動く限りは相撲をとりたい」と、教え子に負けじと笑顔をみせた。
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