小田原アリーナをホームにする湘南ベルマーレフットサルクラブ。地元サポーターの思いを紹介する連載第3弾は、清水新田の福井恭彦さん(33)と息子の璃空君(7)を取材した。
火曜日の夕方、小田原スポーツ会館に、元気に駆け回る璃空君と練習を見守る恭彦さんの姿があった。ベルマーレフットサルクラブの元選手で、現在地域普及コーチの金井智之さん(31)のレッスンを、2人とも毎週楽しみにしているのだとか。
きっかけは4年前、璃空君が3歳の時だった。親子でたまたま小田原アリーナを訪れた際、ケガを負った金井さんが他の選手とは別メニューで練習をしていた。その様子を見て不思議そうに「なんで、1人だけ別のことをやっているの?」と聞いた璃空君。恭彦さんが説明をすると、「頑張って!」と声援を送った。金井さんも笑顔で手を振り返してくれた。
金井さんはその後も、璃空君を覚えていてくれた。アリーナで一緒にボールを蹴ったり、写真を撮ったり。その交流から、親子でFリーグの観戦をするように。「選手は皆さんフレンドリーで、壁がない。地域に近いところが魅力」と恭彦さん。気づけばユニフォームを着て、親子で試合告知のチラシ配りにも参加するようになった。
璃空君の目標は、フットサル選手かサッカー選手になってチームを優勝に導くこと。背番号は、金井さんの現役時代と同じ13番が夢。そんな璃空君を金井さんは「ベルマーレフットサルクラブと一緒に成長している」と、優しい表情で見つめた。