神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS

企画展を開催する若手木工職人による「いぶき会」の会長を務める 小島 裕平さん 南足柄市在住 29歳

公開:2018年12月8日

  • X
  • LINE
  • hatena

寄木に大恋愛中

 ○…地場産業として木工が息づく小田原・箱根。職人を志す若者が憧れる地だ。一方、製品に興味をもつ多くは中高年。「若い世代にも興味をもってほしいけれど、PR方法を考えるのは製品づくりより難しい…」。職人気質の精悍な横顔に弱気がのぞくが、廃れさせないために避けられない課題だ。そこで若手職人のアイデアを結集し、クリスマスをテーマに展示会を企画した。「思い描く世代に届くか。僕らの挑戦です」

 ○…進路に悩んでいた高校3年の頃、ふと家にあった寄木の秘密箱を手にした。「伝統工芸品なのに、仕掛けもあるなんてすごい」。一目惚れだった。早速箱根の土産物店へ出掛け、他の製品を見学。恋心が本物と確認すると、箱根物産連合会の紹介で箱根町の製造所に面接を申し込んだ。「親には訓練校を勧められたけれど、入れるなら入っちゃえ…と」。若さゆえの勢いもあり事はトントン拍子に運んだが、実は人と話すのが苦手。社長を前に緊張で固まった。そこで同席した父親が助け舟を出し、熱意を代弁してくれたおかげで採用が決定した。

 ○…あれから10数年、今なお大恋愛中だ。公園で3歳と5歳の我が子と過ごすのと同じ位、仕事が楽しくて仕方ない。もちろん苦労もあるが、「物事を割り切って考え、受け入れることができるタイプだからかな」。いつも飄々とした様子に、周囲から「ストレスは感じないの?」と不思議がられることもしばしばだ。

 ○…「寄木をファッションにも生かしてみたい。たとえばベルトのバックルとか」。代々継承されてきた技に敬意を払いつつも新たな分野へ挑戦するのは、単なる興味本位ではない。伝統を守るためには、時代に応じた変化が不可欠と信じるからだ。「次の世代へ受け継いでいくこと。それが先達への恩返しだと思うんです」





小田原・箱根・湯河原・真鶴版の人物風土記最新6

大曽根 一成さん

「2024 OUR KANAGAWA 展示商談会」の実行委員長を務める

大曽根 一成さん

小田原市曽我光海在住 44歳

4月13日

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原俳句協会の会長に就任した

村場 十五(じゅうご)さん(本名:村場悦郎)

小田原市荻窪在住 77歳

4月6日

津田 かおりさん

箱根湯本の旅館で若女将を務めながらSDGsの啓発に励んでいる

津田 かおりさん

箱根町湯本在住 43歳

3月30日

乾 恒雄さん

県からSDGs表彰を受けた認定NPO法人小田原なぎさ会の理事長を務める

乾 恒雄さん

小田原市酒匂在住 70歳

3月23日

小澤 芳信さん

2023年度神奈川県レクリエーション協会の功労者表彰を受けた

小澤 芳信さん

小田原市栢山在住 91歳

3月16日

小川 尊也さん

箱根の人材不足対策プロジェクトでリーダーを務める

小川 尊也さん

(株)一の湯 代表取締役社長 38歳

3月9日

<PR>

意見広告・議会報告政治の村

あっとほーむデスク

  • 4月13日0:00更新

  • 4月6日0:00更新

  • 3月30日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月13日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook