第12回おだわら駅伝競走大会(小田原アリーナスタート)が1月20日に6区間25・3Kmで競われ、地区対抗の部で橘北が初優勝、一般対抗の部は小田原NRが制した。
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ついに酒匂の連覇が11で途絶えた。レースの序盤は山口大輔選手が区間賞を獲るなどスピードに乗った国府津が引っ張る展開に。追う橘北は「首位と1分以内でアンカーにつなげば優勝の可能性が見えてくる」とスタート前に林剛監督から飛んだ檄を胸にメンバーは一致団結した。
序盤こそ8位だったがその後、次第に順位を上げ、襷は5区の大学生ランナー内田拓希選手へ。この時点で王者・酒匂がこの日初めて首位に立ったが、追う橘北も首位と1分30秒差の4位でアンカー伊東正悟選手へつないだ。伊東選手は「前の走者の背中が見えてくると、『行ける』という気持ちで抜かすことができた」と先を行くライバルチームの3人を次々と抜きトップに立つと区間新で初優勝のフィニッシュテープを切った。
伊東選手は「中3から出場している大会で自分も成長できたし、優勝メンバーの一員になれてうれしい」と笑顔を見せた。林監督も「全員が安定した走りをしてくれた。特にポイントに置いていた5区、6区では内田、伊東が最高の走りをしてくれた。今回の優勝で橘地区にランニングの文化が根付くきっかけになれば」と微笑んだ。
一方、連覇が途絶えて2位となった酒匂の加藤学監督は「今回もメンバー編成で苦労したところもあるが、途中逆転して1位になる駅伝の醍醐味も味わえた。メンバー入りできなかった中学生が今日のレースを見て、また来年、立て直しの原動力になってほしい」と再起を誓った。
一般対抗の部
小田原NRが優勝。一般対抗は区間ごとの選手規定が設けられていないが、小田原NRは地区対抗と同じく2区には中学生、3区には女子ランナーを配置した。
山本寛幸監督が「総合力で勝負できた」と話す通り、各ランナーが「想定通り」の走りで頂点に立った。アンカーを務め、区間2位の走りで先頭に立った三宅翔太選手は「何とか良い走りができた。このレースをきっかけに2月のかながわ駅伝も優勝を目指したい」と手応えを掴んだ。