街かど博物館館長連絡協議会(早瀬幸弘会長)が2月4日、都内で行われた総務省が主催する「ふるさとづくり大賞」で団体表彰(総務大臣表彰)を受賞した。より良いふるさとづくりに尽力する個人・団体を表彰する制度で、県内からの今年度の受賞者は唯一。
同協議会の活動目的は、地場産業の伝統や魅力を後世に伝えること。かまぼこ、干物、木工など地場産品を取り扱う老舗を「街かど博物館」として認定し、各館を巡るまち歩きツアーを年に5回程度実施している。
博物館の認定基準は、店主らが「館長」として店の歴史だけでなく周辺地域についても情熱をもって語れることなど。1998年に3館で発足し、現在は20館にまで増えた。活動を応援する人によるファンクラブ制度も設けられており、会員数は1月末時点で453人。その3分の1は市民であることから、地域をあげて地場産業を盛り上げようとする姿勢も受賞の要因となった。
ツアーは博物館のみならず、周辺の名所等もコースに組み込まれているのも特徴。早瀬会長は「回遊性を高めて地域を活性化させるという点は、長年の活動を通じて実現できた」と自信をのぞかせ、「城下町、宿場町であるからこそ、小田原にはひと通りの地場産品がある。こうした地域性を大事にしていきたい」と語った。
売り上げ増に期待
市の広報紙やファンクラブ通信を通じて募るツアー参加者は半数がリピーター。訪問先となる博物館では貴重な道具等の見学に加え、干物づくりなどの体験プログラムも用意されており、常時一定の参加者が得られるようになった。
ツアーで立ち寄った店での買い物もできるが、早瀬会長は「商売には結びついていない」と頭を悩ませる。途中で手荷物を増やしたくないという理由も考えられるが、全国的にも珍しい取り組みで視察に訪れる自治体もあるなど各方面から評価が高いだけに、「あとは売り上げにもつながれば」と期待していた。
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