予選を通過した8人による総当たり戦で争われた県総体で、旭丘高校相撲部の野地嵩良さん(3年)が優勝、ムンクジャルガルさん(2年)が2位に入り、ともに初のIH(インターハイ)行きを決めた。
野地さんは一瞬の隙を突かれ引き落としで1敗するも、「気持ちを切り替えられた」と残る5戦を危なげなく制し、県王者になった。ムンクさんは順位決定戦に勝利し「緊張していたが、ほっとした」と振り返る。
初めてあがるIHの土俵に向け、2人はこの間弱点強化に取り組んできた。週末は大学の出稽古に積極的に参加し、体格やスピードなど「自分より強い相手に叩きつけられることで課題がみえる」と野地さん。小田原に戻っては、一つひとつの動作を確認しながら、脇の締めや引きの弱さなどを補う筋力トレーニングを繰り返してきた。ムンクさんは体格を生かしたパワー相撲に磨きをかけるべく、夜食も増量し「上体が起きないよう意識し、安定してきた」と充実した表情をみせる。
IHは2人が「いつか越えたい」と尊敬するチョイジルスレンさん(18年度卒)が昨年準優勝まで登り詰めた舞台。当日、後輩のため胸を出しに駆けつける予定と聞き「心強い、頑張りたい」(ムンクさん)、「自分らしく、勝ちにいきたい」(野地さん)と闘志を燃やす。