小田原市を中心に活動する中学女子ソフトボールのクラブチーム・湘南ソフトボールクラブ(安部正監督)が県大会を制し、創立3年目で全国大会行きを決めた。チームは8月10日に大阪で開幕する第19回全日本中学生女子大会に初出場する。
小学生では盛んなソフトボールだが、現在市内の中学校で女子ソフト部があるのは鴨宮中学校のみ。中学での受け皿が少ない状況の中、「切れ目なくソフトが続けられるように」と安部監督が中心となって2017年に立ち上げた。市内を中心に湘南地域等からも選手が集まり、県内外の強豪高校で強化練習を図るなど独自のメニューを重ねること3年。ゼロから土台を作り、悲願だった全日本の切符を手にした。
16人のうち3年生は7人。創立と同時に入会し、3年間切磋琢磨してきたチームワークが最大の武器だ。速球と多彩な変化球を巧みに投げ分ける三堀茉莉愛主将(秦野市)と、「チーム一声が大きい」横山葵子さん(藤沢市)がバッテリーを組み、「投手力で抑え、流れを引き寄せる」(安部監督)。
攻撃では高確率で出塁する三堀主将を、2番・伊藤雪菜さん(城南中)が手堅く送り、〆木葵さん(城北中)、横山さん、堀口楓香さん(鴨宮中)のクリーンナップで着実に点を取るのが勝ちパターンだ。
全日本を目前に控え、「元気が取り柄なチーム。とにかく声を出して、自分たちを信じてプレーできれば上位も狙える」と安部監督。選手たちは「県代表としての自覚をもって、楽しんで試合がしたい」と声をそろえ、笑顔で決意を述べた。