旭丘高 相撲部 敗北を未来への力に ベスト32を前に散る

スポーツ

掲載号:2019年8月24日号

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水野浩校長・先輩と野地さん(右から2番目)とムンクさん(左から2番目)
水野浩校長・先輩と野地さん(右から2番目)とムンクさん(左から2番目)

 高校総体相撲競技に出場した旭丘高校の野地嵩良さん(3年)とムンクジャルガルさん(2年)は、決勝Τ(トーナメント)進出者決定戦に敗れ、ベスト32を前に大会を終えた。

 モンゴルから来日して以来、ムンクさんの中で目標の一つに掲げていたのが高校総体。予選は2勝1敗と勝ち上がるも2日目の決定戦で、優勝候補の筆頭・花田秀虎さん(和歌山商高・3年)と対戦した。「隙のない相撲をしてくると聞いていた。自分の得意とする形、力で押し込もうと思ったけど…」相手の素早い立ち合いにひるみ、あっという間に脇をさされるとそのまま寄り切られ勝負あり。初挑戦は終わった。

 体重150kgと一見、恵まれた体格にみえる。だが体重に現れない骨格や筋肉量、日々の鍛練で造られる”身体の強さ”の面で力の差を痛感した。「もっと身体を大きくして、来年絶対にまたここに戻ってきます」。猛者と対峙し受けた威圧感を身体に染みこませ、沖縄の地をあとにした。

*   *

 野地さんは身体の硬さが如実に出て、初戦を落とした。あとがない状況、2戦目に向けてプレッシャーに押しつぶされそうになりながらアップしていた際、「どうせ負けるなら思い切りやれよ」。軽口を叩きながら胸を出してくれたのは、昨年のIH準優勝者で、憧れの存在チョイジルスレンさん(2019年卒)だ。「自分たちを越えてほしい」と後輩を後押しするため沖縄まで駆けつけてくれた先輩の一言で「いつもの調子で励ましてくれて、身体が動くようになった」。心が軽くなり、残る2戦に勝利し予選を突破した。

 進出決定戦では、試合巧者な相手に「全く何もできなかった」と、成す術なく押し出され、最後の夏を終えた。幼稚園から相撲を続け13年。これまでどんなに遠方の大会でも現地で大きな声援を送ってくれた両親に「勝つ姿をみせてあげたかったけど」と悔やむが「支えてくれて感謝しかない」と言葉をつないだ。

 「壁にぶつかれた事が最大の収穫」と、最後はどこか清々しく話した野地さん。まだ努力ができる――心の燃料を得て、大学へとステージを移す。
 

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