小田原市を拠点に産前産後のママの心と体のケアに取り組むNPO法人「ママズハグ」の山本加世代表(48)が10月16日(水)から米国マサチューセッツ州ボストンで現地の日本人ママ・プレママを対象に専門家による勉強会と相談会をスタートさせる。
山本さんは2013年に夫の転勤でボストンで暮らしたことを機に、日本人ママをケアする団体「マムズトリート」を友人4人と現地で立ち上げた。17年に帰国後も日本とボストンを行き来し、不定期ながら活動を続けてきたが「海外での出産、育児は不安も多い。定期的に相談できる場が必要」と会場となる場所探しや人材の確保のために今年8月から9月にかけてボストンに単身で赴き、準備に奔走した。
現地では月に1度、山本さんが発案した「タッチハグ」の講習会を中心に、専門家による心と体の相談を教会や市民ホールを会場に実施していく。日本人の助産師やセラピストなどの協力者が集まり、運営は在住する4人のメンバーが行う。山本さんもSNSやインターネットなどを使って運営に協力していくという。
山本さんは今回の渡米でボストン大学で講演を実施したほか、発達障害児向けの学校やシュタイナー教育学校なども見学した。「日本にも持ち帰れる貴重な体験ができた。相談会は日本語と英語で行い、日本人だけでなく、地域のママたちにもタッチの魅力を伝えていく場となれば」と意気込みを語った。