インフルエンザの流行シーズンを迎え、小田原市ではすべての市立中学校で新たな取り組みを始めている。
富士フイルム(株)が開発した、インフルエンザの感染予防対策に効果があるという「HydroAg+」のアルコールクロスとスプレーを利用したものだ。ウイルスを除菌するだけでなく乾燥後も除菌性が持続する特徴がある。昨シーズンは酒匂中学校で使用されインフルエンザ発症者が3割ほど減少。これを受け全校での導入となった。
酒匂中学校では保健委員が放課後に毎日、教室の机の盤面と椅子、出入口の扉の取っ手などをクロスで拭いている。2年生の渡邉瞬さんと岩本歩美さんは、「去年も病気で休む人が減ってやりがいがある」「この取り組みでインフルエンザになる人が少なくなれば嬉しい」と話した。
10月25日に同社メディカルシステム事業部から市への贈呈式が行われた。出席した市教育委員会の栢沼行雄教育長は「受験を控えた中学生の体調管理は重要」と話し感謝を述べた。同商品の寄贈は、近隣の真鶴中学校や湯河原中学校などにも予定されている。