都大路への挑戦権をかけた「神奈川県高校駅伝競走大会」が11月2日、城山競技場で行われ、相洋高校が2時間8分26で3位に入った。
台風19号の影響で例年の丹沢湖周辺ロードレースから、襷をつながず、各区決められた距離(周数)を走り、全7区の合計タイムで競うトラックレースに急遽切り替えて実施された県予選会。相洋にとって城山競技場は、普段から練習を行うホームグラウンド。「襷をつなげないのは残念だがアドバンテージになる」。全員でさっぱりと坊主頭にまとめ、前日は学校に泊まりこみ、気持ちを一つにして決戦の朝を迎えた。
1区を出場校55校中区間8位でスタートすると、2〜4区も好順位をキープ。関東大会出場圏内の6位以内につけながら迎えた5区では、石塚颯太さん(2年)が前を行く選手と接触、巻き込まれ転倒してしまうアクシデントに見舞われるも、「焦っても無駄。一秒を縮めていこう」と必死に食らいつき、残り2区間にすべてを託した。
怪物ぶり発揮
「皆で走れて楽しい」。800mの日本王者で、中距離を主戦場としながら、駅伝にも参戦してきたクレイアーロン竜波さん(3年)が6区に登場。「チームのためにどれだけタイムを出せるか」と、号砲と同時に飛び出すと、後続を突き放して独走。初めて走る5000mを物ともせず、独壇場のレースで会場を沸かせ、区間賞の走りでチームを4位へと引き上げた。
最終7区でも粘りをみせた相洋は、昨年から一つ順位を上げる3位でフィニッシュ、関東大会への出場権を獲得した。各県の1位校を除く最上位になれば、地区代表として都大路を走るチャンスはまだ残されている。もう一度、襷をつなぐ喜びを感じるために「関東でも出し切っていきたい」(高瀬凪主将)と前を向いた。