母の難病で知った命と絆 小田原市 新成人の抱負

社会

掲載号:2020年1月25日号

  • LINE
  • hatena
新成人を代表して登壇した小瀬村さん
新成人を代表して登壇した小瀬村さん

 「一人でも多くの患者の生命を救うとともに、人を幸せにするための力になれるような仕事に携わっていきたい」

 1月13日に行われた小田原市成人式で、新成人を代表して登壇した大学生の小瀬村達也さん。家族を襲った難病を機に、身をもって感じた命の尊さや人の絆、その経験があったからこそ定めた将来の抱負を語った。



 中学2年だった6月のこと。激しい腹痛を訴える母・真弓さんの体に腫瘍が見つかった。検査の結果、悪性ではなかったが20cmもの大きさ。発症頻度が100万人に2人程度の難病「腹腔内デスモイド」と診断された。

 早速受けた手術では、大腸を半分、小腸を3分の1切除。途中で肺梗塞を起こし、一時は命も危ぶまれた。それでもすべてを取り除くことはできず、その希少性ゆえに確立した治療法もなく、解消されずじまいに終わった不安。藁にもすがる思いで病について調べた末、「少しでも小さくなるなら」と抗がん剤治療を受けることが決まった。

 副作用に苦しみながらも、「『病魔には負けない』と弱音を吐かなかった」という真弓さん。そんな姿を目にし、「僕が弟と妹の面倒をみなければ」と受験勉強の合間を縫って台所にも立った。

 中3の男子。料理の経験はなかったが、母を手伝った記憶をたどり、時には親戚に電話で調理法を教わりながら、なんとか夕食を準備する日々だった。そんな一家を近所も気にかけ、「おかずを差し入れてくれたり、声をかけてくれたり。多くの人に支えられて生きていることを実感することができた」と今も感謝を忘れることはない。



 「治療法や医療設備が普及していないために病院に受け入れてもらえなかったり、医師の人手不足から迅速に適切な治療を受けられないこともある」。現在では真弓さんは元気を取り戻したというが、母の闘病を通じて知った実情が医療機器メーカーへの就職を志すきっかけとなった。「すべての病院に最新の医療設備を整えて、どこにいても処置を受けられる日本にしたいんです」

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のローカルニュース最新6

技を未来へ、木工アート展示

三の丸ホール

技を未来へ、木工アート展示 文化

9人の若手職人が制作

9月25日号

強羅で秋のおもてなし

強羅で秋のおもてなし 社会

月見団子とススキ飾る

9月25日号

箱根に 頼れる「山の神」

箱根に 頼れる「山の神」 社会

宮城野駐在所 高野陽丞さん

9月25日号

騙しの電話 多いのは何時?

数字で見る 詐欺と事故

騙しの電話 多いのは何時? 社会

9月25日号

「特殊詐欺 絶対に許さない」

「特殊詐欺 絶対に許さない」 社会

野崎剛志署長インタビュー

9月25日号

原監督に学ぶ人材育成

原監督に学ぶ人材育成 スポーツ

10月3日 三の丸ホールで

9月25日号

あっとほーむデスク

  • 9月25日0:00更新

  • 9月18日0:00更新

  • 9月4日0:00更新

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のあっとほーむデスク一覧へ

イベント一覧へ

森林の魅力 満喫する1日

小田原市いこいの森

森林の魅力 満喫する1日

10月2日(土)に人気イベント「きまつり」

10月2日~10月2日

小田原・箱根・湯河原・真鶴版のイベント一覧へ

最近よく読まれている記事

バックナンバー最新号:2021年9月25日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook