小田原市城山の居神神社(村上國起宮司)が今年、創建500年を迎える。郷土史愛好家が創建年を突き止めた4年前から「500年奉祝祭」に向けて準備を進め、今年4月にはメーン事業となる参道修造が完了した。
居神神社は、北条氏の敵将であった三浦荒次郎義意を祀る神社。創建年について、郷土史を研究する石井啓文さん(79)が2016年に国立公文書館所蔵の『異本塔寺長帳』をもとに1520年(永正17年)であることを明らかにしていた。
神社ではこれを受け、節目の年にあたる2020年に向け、自治会長や氏子総代らで構成する実行委員会を発足。「神社の尊厳護持に資する奉祝事業は何か」(村上宮司)と協議を重ね、社殿までの参道を整備する案が持ち上がった。
これまでの参道は石畳が幅90cm程と狭く、石段も一部欠損するなどしていた。委員会では昨秋、地域から奉賛金を集め、今年2月に着工。新しい石畳には白御影石を採用し、横幅も拡張。2カ月をかけ、全長12mの新しい参道が完成した。新型コロナウイルスの影響でお披露目式は行えなかったが、村上宮司は「皆さまのご協力で立派な参道になった」と安堵の表情を見せ、総代の高橋道雄さん(67)は「こんなご時世だからこそ地域を明るく照らすことができれば」と話す。神社は今後、義意の命日にあたる7月11日に500年奉祝祭、翌12日に大神輿渡御を予定している。
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