最後の夏を迎える高校球児へ、未来につながるサポートを―。
野球専門店「イトウスポーツ」(小田原市南鴨宮)の井藤隆則店長(44)が、活動を自粛している野球部の高校3年生を対象にグラブのプレゼント企画を実施した。
春の選抜や各地の春季大会中止が発表されるなど、新型コロナウイルスの影響を受ける高校野球。来店した選手が涙を見せる姿も目の当たりにし「選手がいるから商売が成り立っている者として何か励みになるようなことができないか」(井藤店長)とプレゼント企画を考案した。
知り合いの企業などから協賛を得ながら同店は各ポジション、9種のグラブを確保。4月中に店舗のHP等で募集を行い、全国から80通ほどの応募を得た。
添えられた熱い思いを吟味し、当選者を決めたという井藤店長。「今夏を目標にしてきた選手の励みになれば嬉しい。必ず未来があると信じて準備をして野球を続けて欲しい」と笑顔を見せる。
井藤店長自身も元高校球児で、夏の県予選準決勝まで勝ち進んだ経験の持ち主。当時を振り返り「試合を重ねたあの経験が、今の選手たちはできなくなるかもしれない。それを思うとつらい部分もある」。
「好きなように使ってくれたら」と、プレゼントするグラブ全てに紐の組み直しや型かけなど、仕上げが進む。思いを込め、店長の作業にも自然と力が込められる。
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