「いつまでも皆が笑顔で暮らせる、愛すべきふるさと・小田原」へ 寄稿 歩みは止まらない 前小田原市長 加藤憲一

掲載号:2020年7月25日号

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 5月23日の市長任期満了から、はや2カ月が経過しました。3期12年間ご支援・ご協力頂いた多くの皆さんからの期待に報いるべく、次の実践への準備を進める日々です。改めて市長時代を振り返ると共に、現在の状況とこれからについて報告させて頂きます。

12年の振り返りと感謝

 市民・職員の皆さんと歩んできた3期12年。人口減少・少子高齢化・地域経済低迷・公共インフラ老朽化・財政難などの社会状況が年々深刻化する中、ハード・ソフトを問わず様々な地域課題の解決に取り組みつつ、「持続可能な地域社会」の創造を目指して全力を尽くしてしてきました。

 苦労や困難は数知れずありましたが、皆さんにご理解とご支援を頂き、共に汗を流して頂いたことで、「新しい小田原」への歩みは着実に、そして大きく進みました。自然環境を大切にし、市民のいのちを守り育て、身近な地域コミュニティの絆を育み、地域資源を活かした産業を応援し、市民活動が活発化し、様々なハード整備が進み、課題解決を担う市民が育ち始め…。

 そうした小田原のチャレンジはSDGs未来都市や地域循環共生圏のモデル事業に採択されるなど、高い評価を受けるに至りました。市民力・地域力をベースにしたこの12年間の歩みと有形無形の成果は、多くの皆さんが力を合わせ困難を共に乗り越えながら拓き築き上げた、後世への大きな遺産であります。市長として共に歩ませて頂いたことは、私の誇りです。

新市政のチェックを

 先の市長選で市民の皆さんからの負託を私とほぼ分け合う形となった、守屋市政がスタートしています。退任前には、市長室で守屋氏に重要案件などを全て引継ぎ、これまでの成果や、それを底支えした市民力・地域力を最大限生かしつつ、守屋氏が得意とする分野を加えることで、市民の皆さんの想いに応えてほしい旨、直接伝えました。

 新市政は給付金の公約問題で冒頭からつまずく形となりましたが、市民との信頼関係をまず築くことが、この局面を乗り越える唯一の道。守屋市長には、誠実に市民の皆さんの声に向き合って頂きたいと思います。懸念されるのは、様々な問題が指摘されている「政策監」設置が議会で承認されるなど、チェック機能を果たすべき市議会の市長与党化が顕著であり、市長の独断専行が起きかねないこと。

 これまで地域課題の解決を担い、まちづくりや地域運営を支えてきた市民の皆さんには、新市政や市議会が健全に機能するようしっかり注視すると共に、現場で頑張る市職員を励まして頂きたいと思います。私も一市民の立場で折に触れ意見を述べていきます。

「いのちを守り育てる地域自給圏」へ

時代と社会への問題意識

 子どもの頃から野山で遊び、仕事や暮らしの中で森里川海の恵みを享受し、家族の病を通じて「いのち」と向き合い、地域課題の現場で市民の皆さんと関係を育んできた経験から、人にとっての真のゆたかさや幸せを確かなものにする「礎」とは、健やかな「いのちと暮らし」を支える要素が身の周りに揃っていることだと、市長経験を通じて確信しています。

 清浄な水や空気を生む森、身近な自然、安全で新鮮な食材、自然由来のエネルギー、助け合う身近な人々の絆、暮らしに不可欠な家づくりやものづくりの技、支え合うケアの仕組みや文化、子どもたちを健やかに育てる地域の教育力…。

 コロナ禍によって、見せかけの繁栄や物質的豊かさではない、私たちがしっかりと生存していけるための、自然と人の共生、確かな絆、地域自給の営みなどを厚く育てて行くことの重要性が、はっきりと見えてきました。国の内外において政治も財政も先行きが不透明な中だからこそ、足元の地域で確かな未来への歩みを刻まねばならない。その実践が今まさに問われています。

新たな実践へ、共に

 そうした問題意識に立ち、私は改めて「大地」に足を着け、「いのちを守り育てる地域自給圏」を目指して、様々な人々や実践の絆を紡いでいきたいと考えています。

 「小田原市」という行政境も越え、酒匂川という水系で育まれた地勢的・歴史的にもまとまりのある県西地域をフィールドに、環境再生・森づくり・農の現場をベースにしながら、この地域で共に生きていくことになる人たちが、出会い、交流し、共に汗を流し、愉しいことも苦しいことも分かち合っていける地域の姿を目指したい。すでに多くの人たちが素晴らしい実践をされており、それが広域・多分野で繋がり合うことによって、この地域圏はまさにアフターコロナを生き抜く地域の範を示すことができると、私は確信しています。イメージは宮崎駿作品の中で描かれた「風の谷」です。

 まずは、荒れつつある森・田畑の再生や学びの場づくりに、色々な人たちと手を携え取り組んでいくつもりです。これまでお支え頂いた皆さんとは、そうした活動も含む様々な現場でご一緒する機会が増えると思います。どうぞ気軽に声をかけてください。そして、共に小田原の未来を拓いていきましょう。

 長い間お支え頂き、ありがとうございました。そして、これからもよろしくお願い致します!

おだわらを拓く力  加藤けんいち

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