来年7月に閉館する小田原市民会館の記録と謎をたどろうと、市民有志の調査チームがこのほど発足した。閉館記念事業の一環として記録展を行うため、おだわら文化事業実行委員会と協力し、資料の整理を始めた。
調査メンバーは市内の深野彰さん(71)、池田啓司さん(60)、高橋茂樹さん(71)の3人。小田原の文化を体験し発信する文化レポーターとしても活躍する3人は、「会館の歴史は、小田原の文化を知る上でも大切な題材。市民にも広く伝えたい」と企画した。
市民会館は1962年に大ホール、65年に本館が開館し、歌舞伎やコンサート、テレビ番組の公開収録のほか、成人式や団体の発表会、結婚式も開かれ、市民の文化拠点として親しまれてきた。7月28日に市役所で開かれた第1回の会議では、当時の会報誌や市の広報などで事業を振り返りながら、展示テーマについて議論した。
多岐に渡る膨大な資料を前に「どこに焦点を当てるかが最初の課題だ」と会議は白熱。「どんな要望があり開館したのか」「結婚式の様子」「小田原労音(小田原勤労者音楽協議会)の歴史」などの公式記録のほか、「展示されているヒグマのはく製はどんな経緯で来たのか」「食堂最後の日のメニューは何だったのか」など、会館に残された謎も市民目線で調査を進めていくことが決まった。
記録展は来年3月に市民会館全館を使って開催する予定となっており、3人は「著名人が携わった企画が多いだけに、著作権等でどこまで許可が下りるか分からないが、市民に楽しんでもらえるものにしたい」と意気込んでいる。
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