新型コロナの影響で中止となった全国都道府県相撲選手権大会に代わり、中学横綱を決める「令和2年度全国中学生相撲選手権大会」が開かれることになった。10月25日には川崎市で神奈川予選会が行われ、小田原相撲連盟の高原契斗さんが優勝、松崎圭吾さん(ともに泉中2年)が準優勝し、全国への切符を手にした。米田海輝さん(城南中2年)は同門の2人に敗れ3位に終わったが、同連盟の選手たちが表彰台を独占した。
各地区から選ばれた13人が4ブロックに分かれトーナメントを戦い、3人は揃って決勝リーグに進出した。手の内を知り尽くした者が激突したリーグは、互いに星を奪い合う展開となり、高原さんは「全勝できず悔しいが全国に行けて良かった」と話す。直前に右手親指を骨折しながらも、空手仕込みの突きや投げで勝ち切り、安堵の表情だ。
土俵際の粘りやまわしを取ってからの対応力と技を持ち味とする松崎さんは「力で押されるが、上手くもぐることができた」と胸を張る。米田さんは「腰が高く、甘さが出てしまった」と唇を噛むも、3年生相手には堂々とした取り組みを披露。岸田光弘監督は「それぞれ稽古通りのいい相撲で上級生も負かし、ハイレベルな戦いだった」と労った。
一度は大会中止となり「中学最後の来年に向けて」と気持ちを切り替え、体重や筋力アップなど、できることに励んできたという。代替大会は元日に東京で行われる予定。「胸を借りるつもりで、思い切りやりたい」と声を揃え、再び気合を入れ直し、稽古に打ち込む毎日だ。