地域の同業者とともに長年に渡り小田原地区の屋外広告物の適正化活動に従事し、景観作りや屋外広告の法令順守を呼びかける活動に尽力してきた。また、技能検定委員として後進育成にも貢献したことが今回認められた。神奈川県広告美術協会の理事、小田原支部の支部長を務めた。「大変ありがたく、うれしい」と受賞を喜んだ。9月10日の広告の日には小田原駅周辺で「看板は許可を取ってから付けましょう」と、看板の適正化を呼び掛ける活動を毎年続けている。「昔は電柱に取り付けるなど、景観を損ねるものや違反する看板が多くあったが最近はだいぶ減ったよ」と安堵する。地道な活動が功を奏した結果だ。
各種看板製作加工をはじめロードサイン、名入れ商品、ステッカーなど幅広く手がける有限会社アートたかはし(湯河原町)の代表取締役。「昔は手作業だったので、書く技術が問われていた。一級技能士を持っています」。技術の進歩とともに、手作業からパソコンに変わっていった。看板の色合いやデザインが設置場所にふさわしいものか、顧客の要望に沿ったものかなど画面上でシミュレーションすることで作業効率は格段にあがったという。「技術の進化にわくわくしたよ」とほほ笑む。今はパソコンを自由自在に扱い、作業をする。
最近は手書き風の書体の需要が高まっているという。「かっちりとしたデジタルの書体よりも、味のあるアナログな書体が見直されているのかな。私の出番だな」と笑う。社長として業務を引っ張るとともに、業界発展のための活動はこれからも続く。