プロのオペラ歌手に指導を受ける地域の小学生たちによる「ODAWARAジュニアオペラ」が7月4日(日)、小田原市生涯学習センターけやきホールで第1回公演「星の王子さま」を上演する。6月19日、市内栄町のクレッシェンドホールでは、佳境を迎えた稽古に励む子どもたちの歌声が響いていた。
「ここは特に大事な台詞。一言一言にもっと気持ちを動かして」「歩くときは背筋も首も伸ばして」。子どもに技術や心構えを教える小田原市出身のバリトン歌手・飯田裕之さんや、バレエ指導者らの声に熱がこもる。
「子どもに読んでほしい名作」として演目に『星の王子さま』を選んだ飯田さん。自身が演出を務めるほか、妻でピアニストの麻衣子さんが劇中の歌を作曲した。本番ではバイオリンやコントラバスなどのプロ奏者も演奏に参加。団員の小学生12人とともに、一丸となって舞台を創り上げる。
ODAWARAジュニアオペラは飯田さんが昨年8月に発足。歌唱をはじめバレエや演奏、衣裳、舞台美術などオペラにまつわるさまざまな芸術を学ぶ場を提供しようと、当初昨年2月に立ち上げていたが、緊急事態宣言の影響で活動できず再スタートとなった。
飯田さんは「舞台に立つ経験を積むことで表現力が磨かれていく。懸命に稽古に臨む子どもたちの内側から出てくる表現を、お客様に伝えられればうれしい」と話した。
午後1時30分開場、2時開演。入場無料。鑑賞には事務局【電話】0465・25・3246、【メール】rudoumusic@gmail.comに事前に申し込む。