小田原市在住などのオペラ歌手たちによる「小田原オペラ」は8月29日、松田町生涯学習センターで歌劇『魔笛』の日本語公演を行った。上演に先立ち、28日には同センターで松田町内の松田小、寄小、松田中の児童生徒を招いてゲネプロ(最終通し稽古)を行い、子どもたち10人ほどが来場した。
オペラの魅力を子どもから大人まで幅広く伝えたいと、小田原出身のバリトン歌手・飯田裕之さんを中心に活動を続ける同団体。これが3回目の公演で「本格的なオペラ鑑賞体験をしてほしい」と、地域の子どもを招いてゲネプロを披露するのは初めてとなった。
来場した子どもたちからは「楽しかった」「また観たい」との感想が聞かれ、中には「今度は自分も出てみたい」という子もいた。また「自分が演じてみたいと思った登場人物」については、ソプラノ歌手が演じる主人公のパミーナや、難曲を歌う夜の女王という役が人気を集めたという。
出演したテノール歌手の池田徹さんは「地元のホールで日常と少し離れた空間、時間を楽しんでいただけたと思う」と話した。小田原オペラは今後、12月に南足柄市で『ヘンゼルとグレーテル』、来年1月には小田原三の丸ホールで喜歌劇『こうもり』の上演を予定しているという。